2005年10月の弐


  星がよく見えます。深夜になると、「冬」の星座が勢揃いしています。オリオンをメインに、ふたご、ぎょしゃ、おうし、ペガスス、アンドロメダ、ペルセウス、カシオペヤ‥‥。ベテルギウス、シリウス、プロキオンで結ばれる「冬の大三角」などの一等星が、競って輝いています。明るくはないけれど、どっこい、昴だって強烈に存在をアピールしています。火星ときたら別格で、なにをしたって目立ちます。まさに星の梁山泊って感じで、豪華絢爛、あっぱれな競演です。
  その昔、毎年正月になると、東映時代劇オールスター映画が公開されていました。これを見ないと正月が来ないってことで、子どもだった私も、わくわくして劇場にかよいました。ベビーフェイスも豪華オールスターなら、ヒールも極悪が勢揃い。よくも、ここまでワルを集めたものよのぉと、悪役好きの私は大興奮していました。
  午前2時、そんなオールスター夜空です。

  1955年〜1975年の日本映画が好きで、同じ作品のビデオを何度も借りています。大作や「芸術」映画ではなく、シリーズ物として月に4本ペースで制作されたB級映画(プログラムピクチャー)が好みです。特に東映作品ですね。
  リアルタイムでは、そのころ大手映画は大手を振って観れませんでした。「趣味映画鑑賞」としては、独立プロやヨーロッパ映画が対象で、解説どおりに気どった見方をしていました。しかし今は、当時量産された日本映画のプロフェッショナルな映像と演技がたまらなく愛しいのです。一番端っこのスタッフ、キャストに至るまでピシっとプロの仕事をしているので、気持ちがいいのです。量産されても手抜きはなく、「丁寧」に作られています。裏方も俳優も、全員が完璧な職人です。同じ職人芸の意味で、宝塚歌劇や歌舞伎と通じるように思います。
  ストーリーやテーマだけでは映画を語れません。映画は、監督と脚本だけでは成り立たないということです。ヒーローとヒロインだけ映っているわけでもありません。映っている「モノ」全てがその作品です。若い頃は、大勘違いをしていました。啓蒙されるために映画を観るわけではありません。

  芭蕉布の生産も、メインと思われている「織り」だけでなく、表面に出ない数十の工程のどれもおろそかに出来ません。一つの手抜きは、後になって致命的なダメージになります。全工程で細心の注意が必要になります。決して芸術的領域ではなく、職人の世界です。「おんな職人」の一人として、こもれび工房はやっていきたいと思っています。
  まあ、畑ぐらいは、のんびりやりますけどね。きついけど、嫌いじゃないですよ。こんなに野良仕事が多い伝統織物って、ほかにも有るのでしょうか?
  着尺や帯の完成も、平らに耕された地面に糸芭蕉の苗を植え付けることから始まっています。糸芭蕉を育てるのは、大地と雨と太陽です。私たちは、そのお手伝いをして、自然からの恩恵に浴します。これって、つい忘れがちです。今、反省しています。軽くですけれど‥ 

    
全児童39人 勢揃い            塩屋湾の向こうは秋

2005年10月

2005年9月の参

2005年9月の弐

2005年9月

2005年8月の弐

2005年8月

2005年7月の弐


2005年7月

2005年6月

2005年5月

2005年4月

TOP